「エースをねらえ!」は友情の証し

2000年 6月8日

とうとういや〜な梅雨入りのようだ。
結局、今日は3時間学科を受ける予定だったが、自分のコンディションを考え、行かずに一日中家にいた。
お陰で、大分良くなっているみたいだが、現在殆ど声が出ない状態。
これを過ぎれば、どんどん良くなるのだろうって感じだ。
だから今日は電話も出たくないぐらい。電話もメールも無かったので、良かったと云えば良かったんだけどね。

溜まっているゲームをして時間を潰そうと考えたが、かったるくて(爆)結局、午後からはずーっと「エースをねらえ!」全18巻を読みふけった。
前に一度、この「エース」の話を日記に書いたのだが、アップロードする前にマシンが固まって熱く熱く語った私の「エース」に対する思いは、一瞬にしてブラックホールの彼方へと消えていった。
以来「エース」の話をここに記する気にもなれず、今日まできてしまったが、結局、再び打ち込むことにした。
この「エース」には凄い思い入れがある。
一番最初にこの作品と出会ったのは、私が小学生だった時だ。(爆)
当時、父の仕事で大阪府摂津市に転校していた私は、漫画に夢中だった。
私は「キャンディー キャンディー」が大好きで、単行本を自分の少ない小遣いで買い集め、確か同じクラスの女の子が「エースをねらえ!」を持っていて、いつもお互いに貸し借りをしていた。
と云うことで、話は小学生まで遡ってしまう(爆)
この漫画は1973年から連載が始まっていて、終わったのは1980年。8年間の連載。
それも今から20年も前の話だ(爆)
結局、小学校6年生の卒業する1ヶ月前に現在の横浜に舞い戻ることになり、私は「エース」の最終回を知らないまま、中学生に突入した。
周りで「エース」を持っている人を捜したが結局居なくて、最後を知らないジレンマにずっと襲われることになる。
時は高校を過ぎ、私がデザインの専門学校に通う頃、当時バイトの鬼だった私は、再び「エース」が読みたくなって、バイトもしていることだし、いっちょ全18巻を集めて、自分で「エース」の最後を確認しようと単行本集めをすることにした。
が、元々中学に入って間もなくの頃だと思うが、最終巻が発売されて、かなりの年月が経っている。
当然ながら、本屋で「エース」を扱っているハズもない。
だが、こうなったら自分にも意地があるので(爆)必死と云うか、躍起になって探し始めたのだ。
けど、既に絶版扱いになっているので、当然だが本屋には在庫がない。
そこで、神田の古本屋をあさるところから始まり、地元の本屋、古本屋、バイト界隈の本屋、学校の近所の本屋…と自分が行くところで必ず本屋に立ち寄ってひたすら「エース」を探し求めた。
根気よく探していたが、結局は見つからなかった。
流石にずっと探していたのだが、こうも手応えがないと、こっちもドッと疲れてしまって、結局、1年ぐらい探したが見つからずに諦めかけていたのだ。

私が通っていたデザイン学校は丁度、代々木と千駄ヶ谷の中間ぐらいにあって、家からは代々木の方が近かったので、代々木駅を利用していた。
確か専門学校も2年に上がった時、久々に何か別の単行本を探していた時だったと思う。
代々木には大きな本屋が無かったのだが、友だちがいい本屋を紹介してくれた。
とても小さな本屋だったが、漫画専門の本屋だ。
今ならそんな専門本屋は結構あるが、当時はまだそんなになくて、私にとってはちょっと心擽られるような存在だった。
そこでお目当てだった単行本を購入し、狭い店内を観察していたら何と「エース」を発見したのだ(爆)
最近では、やはり当然のようになっていた、愛蔵版とか、文庫本化というやつで、丁度「エース」は4巻まで文庫本で発売していた。
なんと云う出会い(爆)今でも覚えている。夏の暑〜い日だった。
それから2ヶ月に一度の割合で、2冊ずつ発売していた「エース」を凄い思いで全18巻を集めたのだ。
そして念願は叶う。最後まで読み終えたのだ。
もー、何度読んでもこの漫画は泣ける。ティッシュ1箱は使っちゃうぐらいの勢いだ(爆)
だが、その頃私は初版に凝っていた傾向があったので(現在だってあるけど)やっぱり文庫本ではなく、初版でなくてもいいから、大元の単行本で全18巻を集めたい、という熱い思いがあった。
それを何度も何度も友だちに熱く語っていたので(爆)いよいよ卒業する、という3月頭に、何と友だちがみんなでお金を出し合って、私の誕生日に、と単行本で「エースをねらえ!」全18巻をプレゼントしてくれたのだ。
何人かで手分けして古本屋で、見つけて買ってくれたのだ。
もう感激だった。凄い凄い嬉しかった。
自分で中学の時から思い続けてきた本だ。自分でだって一生懸命に探したから、余計に嬉しかったのだ。
こういう友だちを持てた自分が、凄く誇らしかった。

結局、その単行本が手に入ったので、文庫本の方は全巻古本屋に売ってしまった(爆)
だから、今でもこの全18巻の「エースをねらえ!」は大切に自分の手元にある。
そして、忘れた頃に何度も何度も読み返しては泣き、読み返しては泣く、の繰り返しである(爆)
はっきりいって状態はよくない。カレーみたいなシミだって付いているし(爆)
でも私にとってこの本はかけがえのない本なので、今でも大切に持っている。

20年以上も前の作品だ。服装だって話だってかなりレトロだけど、でも自分の人生を悟られるようなそんな内容だ。自分がくじけそうになった時「エース」を読みふけったりする。
当然、フィクションだけど、それでもこの作品は凄いなぁって今でも思う。
作者は「エース」を書き終えた後、山に籠もって、何かの教祖様になったとか、ってウワサを耳にしたが漫画を描かなくなってしまったことは少し残念だったが、もしかしたら彼女は「エース」で自分の伝えたかったことを全部伝えられたから、描かなくなったのかもしれないなぁ、と、最近では思うようになった。
週間漫画で8年間、よくもまあ、このシリアスな作品を描き続けたなぁと痛感するよ(爆)
それだけ作者は「エース」に思い入れがあったに違いない。

現在はその文庫本も本屋で見かけなくなった。
まぁ、読んでみたいと思う無骨な人がいるならば、いつでも家のマシン部屋に寄ってちょーだい(爆)
持ち出しは厳禁だけど、その場で読むのは、いつでもオッケーよ(^-^)

23:42 カテゴリー:82's



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