新装版「風の海 迷宮の岸」を読んで

2012年 10月9日

「十二国記」は小野不由美の代表的作品のひとつで、色々あるシリーズの中でも一番人気と云っても過言ではない作品だ。

私が出会ったのは確か社会人になって数年経ったか立っていなかったか…友達が「十二国記」を読んでいて「凄く面白いから是非読んでみて」と奨められたのだ。
当時の自分は、漫画も良く読んでいたが、同時に小説も沢山読んでいた。
当時流行っていた小説は社会人一人暮らしにものをいわせて買いまくりw、ミステリー小説に嵌っていた時期もあり、小野不由美の夫である綾辻行人の「館」シリーズを丁度読み始めた頃だったようにも思う。

毎日の通勤時間は、満員電車のラッシュの中、睡眠不足を解消することが出来ずぎゅうぎゅうに押されながらも小説や漫画を読んでいたものだ。

当時から「十二国記」は凄い面白く、人気も高くジリジリと大人にこの作品が広がっていった状態だった。
今で云うライトノベルのような感覚で講談社X文庫(ホワイトハート)から発売していたファンタジー小説だったのにも拘わらず。

何度も何度も読み直し、その後に「十二国記」より先に出ていた「魔性の子」が実は、この「風の海 迷宮の岸」に繋がる前後の話だ…と云うのは随分経ってから知り、当時それを探すのに異様に手間取ったことも確りと覚えている。

久々に新装版として発売され読み直したが、新装版は新たにイラストも全て描き下ろされているのでそれを見るのも楽しかった。

詳しいことは分からないがWH版と新装版では文字修正などされているらしい…のだが、実際読み比べている訳ではないため、どこがどこ変わっていたのか全く分からず。
唯、分かっていることは、このシリーズが実はまだ「未完」であり、最後の話であろう泰麒がその後どうなったのか…と云う話を、読者は長い年月ずっと待ち続けているのだ。

新装版の最後には解説が書き下ろされているのだが、新装版の最後は長編書き下ろしが発表されることが既に決められており(詳しい発売日未定だが多分来年中なのでは…と思い…たい…)それでこの長きに渡り書かれてきた「十二国記」のシリーズに幕が下ろされると云う話だった。

ファンはどれだけ長い時間待っていたことか。

シリーズの後半に書かれた「黄昏の岸 暁の天」で泰麒の続きの話が読めるのだが、その終わり方が…余りにも惨いと云うか(爆)続きはどうなっちゃうのよ! Σ(゚口゚; と云う状態のまま、既に11年も経っている訳だ(苦笑)

今回の新装版の最後に書かれてある解説の最後の一行に、泰麒の新たな展開が楽しみである…と締めくくられているので、新作はほぼ、泰麒のその後の話だな…と云うことを確信した。

じゃなかったら、解説の最後のその一文を載せたまま発行はしないだろうしね…(笑)

それにしても11年とは長い。
それに新作は年内に発売はされないので下手すりゃ来年も間に合わず再来年の可能性も高い。
12年以上も経ってやっと続きが読めるのか…と思うと、主上を愛するファンの何と根気強いことか…と(笑)

そして、やっとやっとやっと、待ち続けていた泰麒のその後の話が読めるのか…と思うと、ホントに長かったな…と思う。

社会人ペーペーだった自分も、いつのまにか子持ちになってしまった…それぐらい長い年月が経った中、やっと読めるのかと思うと感慨深い。

でも発売までまだまだ時間はあるのだが…(苦笑)

14:39 カテゴリー:82's



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