Beautiful Life

2000年 3月27日

『Beautiful Life』が最終回を迎えた。
主人公の杏子(常盤貴子)が死ぬのは分かっている。当然だ。はなから過去形のナレーションで彼女が死ななければこのドラマのエンディングを迎えることはできない。
だから当然なんだけど、それをどういう終わり方にするのか、とても興味があった。
しかし、最終回が放映される数日前に同タイトルの小説が発売されたのでかなりの人がどういうエンディングを迎えるのか知ってしまったに違いない。
それってある一種のルール違反だと思う。
しかし、最終回前に発売しなければ小説の売り上げは伸びない。
現実って本当夢もロマンもないのだ。そして、私もついつい最後がどんな風になるのか、本屋でチラッと観てしまった(爆)
やっぱり目の前にあると、どうしても観たくなっちゃうのが人間ってものよ(爆)
でも、迂闊にも私はチラッとしか読んでないのに、本屋で目に涙をいっぱいためてしまった(爆)
文字が頭の中で映像化してしまったからだ。
サチが病室で杏子から自分のおなかの中の子供のために編んでくれた赤い靴下を貰ったシーン。
一生懸命に涙を堪えながら、できるだけ明るく努めながら、杏子と話をするサチの姿、そのシーンが文字として描かれていて、想像しちゃっうんだよね。すっごくリアルに。
サチは堪えきれなくて、ワーワー泣いちゃうんだけど、凄くその気持ちが分かってしまって…。
で、もう泣けそうになっちゃうわけだよ、私としちゃあ(^_^;)
小説の終わりをちょっと覗いて、北川悦吏子らしく美しい終わり方だなぁってちょっと関心した。
『愛していると云ってくれ』もそうだったが、彼女はちょっとナルシストって云うか、自分が描いた小説に自分で酔う感じがするのは私だけかもしれないが、そういう風にどうも捉えてしまう。美しく、綺麗に…っていつも気を配りながら描いているのではないか、と思っちゃうのだ。

実際、映像は小説以上に強烈で(爆)もう始まってから、最後まで何ミリリットルの涙と鼻水を流したことか(爆)もう目と鼻が真っ赤に腫れちゃっうほどだった。
丁度、最終回の日曜、14時から1時間、最終回前のダイジェストで今までの映像と、出演者からのコメントっていう、最近ありがちな最終回を盛り上げるための特番が、当然の如くこの『Beautiful Life』にもあって観たのだが、そこで常盤貴子がこういうことを云っていた。
『このドラマの中の柊二の台詞は、恋する女の子だったら、彼氏に云って貰いたい言葉ばっかりで本当に夢のようなドラマだった』って。
実際この気持ちはとっても良く分かった。そういう女の子が望んでいるような微妙に嬉しい言葉とか云って欲しくない言葉とかを、北川悦吏子はとっても良く理解している。
だから女の子のハートをガッチリ掴んでいるのだろう(爆)
反対にキムタクは台詞を云うのが凄く恥ずかしかったって云っていた。
当然だろう。実際、女の子が云って欲しい言葉ではあっても、それを実際に云っている人は現実的には殆ど居ないと思うので、当然ながら男性側からすればとっても恥ずかしいだろう。
そこが現実とドラマの大きな違いであって、だから当然の如くドラマが成り立つわけだけどこの年になっても、やっぱり 柊二のように優しい言葉や気持ちを自分に降り注いで欲しい、と思うものだ。実際、日々の生活でそんなことは全くないので、だから余計にそう思っちゃうんだろうね。
最終回の視聴率がどれぐらいだったのかちょっと楽しみだ。
それと、細々したことに気が付いた。
今回の話の中で、杏子がお母さんに買って貰っていたグロスはHRのものだった。
丁度、金曜に従姉妹と買い物に行った時、従姉妹が買ったグロスと同じように思える。
それと、キムタクの左足の人差し指に銀の指輪がしてあった。
それはドラマ上ではなく、多分普段からしているのではないか? と思うのだが、まぁ彼の場合はファッションなんだろう。因みに私も同じ左足の人差し指に銀に指輪をしている。
でも、私の場合はファッションではなくて、おまじないみたいなものだ。
10年ぐらい前、結構霊感が強くて、かなり怖い思いをしたことがあって、それからおまじないでそこに指輪をつけている。それからは何故か結構落ち着いた。
友人でやはり霊感の強いりんこちゃんも同じところに指輪をしていた。
もう良く覚えていないけど、私は確か彼女にそこの指輪のことを教わったと思う。
だからもう10年近く付けていて、ずっとハズしていない。だから足に指輪をする、という流行で私が付けているのではないのだけど、ちょっと何だか気に入っちゃった、キムタクがねぇって感じで。
でも彼だと似合っちゃうから、また小憎らしいんだけどね(爆)

話が逸れちゃったがお兄ちゃんとか、杏子の家族、サチ、そして 柊二の気持ちが今の私と凄くだぶって別の意味で泣けてくるドラマでもあった。
徐々に死を迎える家族や周囲の気持ちって、本当に辛くて苦しいものだから。
今までずっと泣きそうだったけど、泣かなかった 柊二が、最後の杏子にメイクをしてあげたシーンで泣いていた、あのシーンは凄く強烈に印象に残っている。
口べたで、でも 柊二が居たから杏子が幸せだったってちゃんと分かってて、だから最後に心から 柊二に「ありがとう」を云っている不器用なお兄ちゃん。
ああいうお兄ちゃんが欲しかったなぁってちょっと思った。

最後の海辺の美容室の壁に、杏子が撮った沢山の写真がとても綺麗で、印象的だった。
ああいう空間とか気持ちとか、本当、人間の純粋な心と気持ちって今日日凄く薄らいでいるって思えて、だからかもしれないけど、より一層、綺麗だなぁって実感した。
そういう子供の頃は誰でも持っていた純粋な気持ちって、オトナになると、どうも忘れがちでイヤなもんだね。

何だか、本当色んな気持ちが出てきたり、考えたり思ったりするドラマだった。
でも、作り物だけどかなり現実に近くて等身大だった作品のような気がした。
やっぱり私は北川悦吏子に弱いらしい…(爆)

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